エサやりのどこが悪い (文章長いです)
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迷子の菊ちゃんは、まだ保護できません。 こちらで気づかず迷子情報を転載、リンクしてくださっている方もあるかもしれませんが、 この場でお礼申し上げます。ありがとうございます。 目撃情報を求めています。引き続き皆様のご協力をお願い致します。 ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇ タイトルがいささか乱暴すぎたか・・・・。 にゃんにゃんセミナーの熱が冷めやらぬうちに、思いついたことをUPしておこうと思いまして。 初めて聴くNPO法人「ねこだすけ」代表理事の工藤さんの講演は、一言一句に叡智と情熱がこめられ、圧巻でした。 その中でも個人的に特に心に残ったことが二つ。 まず猫には「飼い主のいる猫」と「飼い主のいない猫」、この二種類しかないこと。 そこには「飼い猫=きれい」と、「野良猫=汚い、ゴミを漁る」とに乱暴に線引きする冷たさはありません。「野良猫」も元は飼い猫です。或いは元飼い猫から生まれたのです。好きで「野良猫」になったものなどだれもいない。みんな人間の都合で「野良猫」にされてしまったのです。 私も外の猫にご飯を与えます。何度も捕獲失敗して未だ避妊できてないので大きな声では言えませんが。 そして、外の猫とうちの猫は同じフードです。むしろ外の猫のほうがおいしいものをもらう割合が多いです。ひと口分ずつお刺身が残った、というときは、うちの猫でなくこっそり外の猫に持って行きます。まずい(?)猫缶と人気の猫缶があったら、まずい(?)のはうちの猫、おいしいのは外の猫。そしてときどき(お財布に)余裕があるときは焼きカツオなんかもオードブルにひと口分ずつトッピングしたりして。 だって、野良猫生活には楽しいことなんて何一つないのですから、せめて食べるときだけでも幸せな気持ちになってほしい。24時間のうちのわずか10分です。それもいつまで続くかわかりません。ここでは長く生きている猫などいませんから。 懐がさみしくなって食費を だから、猫には飼い猫も野良猫もない、ただ飼い主がいるかいないかの違いだけなんだ、という工藤さんの言葉が心にしみて、そうだ、そうなんだ、と何度も心の中で相槌を打ちました。 それから、プロ棋士の猫のエサやり裁判、俗に言う「加藤裁判」についてのお話。 あの判決にマスコミや猫嫌い人間は「裁判所が野良猫のエサやりにNO!」と鬼の首を取ったようにはしゃぎ立てました。 私は将棋士がなんか猫のことでもめてるらしいぐらいの認識しかありませんでしたが、 ある朝出勤すると職場の同僚が、 「裁判で野良猫にエサやりしちゃいけないことに決まったんだよ。」 詳細がわからないので反論することもできず、もどかしい思いをしました。 それを講師の工藤さんはすぱっと切り捨てました。 「裁判所は野良猫にエサやりしちゃいけないなんて、ひと言も言ってません。」 A新聞が掲げた見出しは「原告勝訴:野良猫のエサやりに禁止の判決」 この見出しは記者の明らかなデッチ上げです。 正しくは、「ペット不可物件の敷地内で飼い猫にエサをやることを禁止」。 そもそも将棋士の住まいがペット不可だったことが問題をややこしくしていました。 将棋士は外の猫を自分のうちに入れて、室内で抱っこしたり食事を与えたりしていました。室内でご飯食べて可愛がってるならこの猫は被告人の所有(飼い猫)であるとみなすのが自然である。飼い猫であるなら、ペット不可の家でエサを与えることはまかりならんという、当然といえば当然の判決です。裁判所はその猫が「野良猫」でなく将棋士の「飼い猫」であると断定したから「敷地内で」、「エサやり禁止」としたのです。しかし「飼い猫にエサをやるな」ではワケわかんなくなっちゃうので、この記者はてっとり早く、またウケ狙いのため、「野良猫のエサやり禁止判決」と故意に誤った見出しを載せたのです。 故意であることははっきりしています。この記者は工藤さんに話を聞きに行って、判決の趣旨を理解していたのですから。 この事件は根が深く、住民間トラブルなどもっといろんな問題が付随していますが、工藤さんがもっとも危惧するのは、「野良猫のエサやりは法律違反だ」などという誤解が一人歩きする危険さです。 法律違反だから、道端でガリガリに痩せている猫にエサをやるのを我慢した。 法律違反だから、猫のエサやりを怒鳴ってやめさせた、猫に犬をけしかけた。 その行為こそが、法律違反です。 はっきり言います。 いろいろな注釈つき(←ここポイント)ではありますが、野良猫のエサやりは法律違反ではありません。飼い主がいてもいなくても、全ての猫は法律で規定する「愛護動物」なのです。むしろ愛護動物への給餌給水をやめるのは、捨てるのと等しく犯罪です。 自分の恥をさらしますが、私もついこの間までは、「野良猫」にエサをやらない派、捨て猫を見て見ぬフリする派でした。うちじゃ飼えないのに懐いて後をついてこられたら困るから。エサやって喜ばせておいて、じゃあね、と立ち去るぐらいなら、何もしないのが親切でしょ、と善人気取りでした。 でも、それが親切であるはずがない。 何でもかでも杓子定規に、「避妊もせずにエサやりなんて!」と決めつけるのは悲しい。 何日も食べ物を口にせず喉もカラカラにかわいた猫が、通りすがりの人から猫缶一つもらって食べることができたら、それでもう三日生き延びることができたら、そのとき限りでもどんなに満たされた気持ちになれるでしょう。たとえ明日死んでしまう命であったとしても、いえそうであればなおのこと、幸せなことではないでしょうか。 最近は出歩くときのカバンの中にいつも猫缶や猫パウチをしのばせています。 突っ込みどころも事実誤認もいろいろあるとは思いますが、セミナーを聴いて、外の猫に思いを馳せた、飾らない気持ちです。 あんなにギラギラと焼けていた太陽もずい分勢力が衰えて。 猛暑日はまだ復活するのかしないのか。 でも熱帯夜は、もうないかな。 日が落ちると涼しくなって、明け方には肌がひんやりするくらいです。 秋。なんですね。
by suessekatzen
| 2010-09-13 21:35
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